リスティングのよくある質問10選

リスティング広告をはじめとする広告運用を得意としている弊社には、契約前後を問わず、数多くの方々からご質問をいただいています。

今回は、お客さまからいただくことの多い質問のうち、リスティング広告に関するものを10個ピックアップし、回答します。

なお、記事の中で掲載されていない疑問をお持ちの場合は、ぜひお気軽にお問い合わせをいただけますと幸いです。

基本的な特徴と呼称に関する質問

まずは、リスティング広告の基本に関する質問について解説します。

リスティング広告と検索連動型広告は別物なのですか?

「リスティング広告の中に検索連動型広告が存在している」という表現が正確です。つまり、検索連動型広告はリスティング広告の1種だといえます。

検索連動型広告と並んでメジャーな広告に「ディスプレイ広告(コンテンツ連動型広告)」がありますが、このディスプレイ広告も、検索連動型広告と同じく「リスティング広告」の1つです。

ただし一般的に「リスティング広告=検索連動型広告」と解釈されていることが多いため、本記事をはじめとする弊社のコラムでは便宜的に、「リスティング広告」と「検索連動型広告」は同義として解説しています。

メリットは何ですか?

リスティング広告のメリットは、大きく分けて以下の3つです。

  1. 顕在顧客にリーチしやすい
  2. 短期間で効果が出やすい
  3. コントロールしやすい

それぞれ解説します。

【メリット1】顕在顧客にリーチしやすい

リスティング広告は、検索するキーワードに連動して表示されます。

そのため、すでに自分の欲しい商品や利用したいサービス、または解決したい課題や実現したい願望が明確になっているユーザーに向けて、ピンポイントでリーチできます。

【メリット2】短期間で効果が出やすい

検索結果画面上に自社の情報を表示させる方法としては、リスティング広告以外にも「SEO」と呼ばれる施策があります。

SEOは、ユーザーの行動データ(閲覧数やージへの滞在時間、ページ内に設置しているボタンのクリック数など)を蓄積することで検索エンジンからの評価を高めて、検索順位を上げていく手法です。

よって、上位表示が実現するまでには少なくとも3か月以上の時間がかかることが多く、SEOは長期的な視点で取り組むべき施策だといえます。

リスティング広告は、ユーザーの行動データが溜まっていなくても、出稿の際の条件を満たしていれば、上位表示させられる可能性が高いです。

つまりSEOと比べて圧倒的に短期間で検索結果画面に表示できます。

また、リスティング広告で蓄積したデータを分析することで、広告施策以外にも好影響を及ぼせます。

たとえば、ユーザーがどんなキーワードで検索して自社のページに訪れたかや、頻繁に検索をおこなう時間帯、使用しているデバイスなど、さまざまな情報を入手できます。

このデータは、ブログ記事を新規作成する際や、LP作成の際など、キーワードによって集客するあらゆる施策に活用可能です。

【メリット3】コントロールしやすい

リスティング広告は、広告が表示される時期や時間帯を細かく設定できます。

たとえば、自社の商品・サービスに興味関心をもっているユーザーがとくに活発にネット検索をおこなうであろう時間帯に絞って広告を表示させる、などのカスタマイズが可能です。

日や月などの期間ごとの予算上限も自由に設定できるため、予算のコントロールもしやすいです。

デメリットは何ですか?

【デメリット1】潜在顧客にリーチしづらい

検索したキーワードに基づいて表示される広告のため、自社の商品・サービスと関連するキーワードでの検索をおこなわないユーザーには、アプローチするのが困難です。

よって、認知を高めるという目的には向いていない広告手法だといえます。

【デメリット2】獲得できる見込み顧客数が限定される

リーチできるユーザー数は、狙っているキーワードが検索される回数によって、ある程度制限されます。

どれだけ広告費を用意できたとしても、ユーザーが検索してくれない限りは、表示する機会が生まれないからです。

よって、より多くのユーザーにリーチするには、キーワードの軸を増やしたり、他のWeb広告を併用したりする必要があります。

費用に関する質問

リスティング広告運用の際に発生する費用について解説します。

どのようにして費用が発生するのですか?

リスティング広告の広告費は、検索結果画面上に表示された広告をユーザーがクリックし、自社のサイトやページに訪問するなどした場合のみ発生します。

1回クリックされるごとにかかる費用のことを「クリック単価」と呼びます。

つまり、リスティング広告の費用は、クリック単価とクリック回数を掛け合わせた金額になります。

この仕組みを「クリック単価制」といい、広告がクリックされず集客につながらなかった場合には、費用がかからないようになっています。

どのくらい費用がかかるのですか?

商品・サービスのジャンルなどによって差があるため一概には言えませんが、一般的な例でいうと、クリック単価は100円~1,000円程度になることが多いです。

1日に使用する予算の上限額を決めて運用できるため、広告を利用する期間に合わせて、合計の予算を設定できます。

表示の仕組みに関する質問

リスティング広告が表示される仕組みについて解説します。

広告が表示される順位は、どのようにして決まるのですか?

広告の掲載順位は、「広告ランク」という指標によって決定されます。広告ランクの決定要素は、主に以下の2つです。

  • 上限クリック単価
  • 品質スコア(品質インデックス)

広告ランクについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

リスティング広告の費用や掲載順位が決まる仕組みを解説

出稿する地域はどの程度絞って出稿できますか?

Google広告もYahoo!広告も、デフォルトでは以下のユーザーに対して広告を表示する設定になっています。

  • 指定した地域にいる可能性があるユーザー
  • 指定した地域の関連語句で検索したユーザー
  • 指定した地域に関心を示しているユーザー

これらは正確な位置情報に基づく指定ではないため、指定地域外のユーザーにも広告が表示される可能性があります。

地域限定イベントの広告など、エリアを絞って広告を出稿したい場合には、以下のように地域を指定して配信することを推奨します。

Google広告の場合は、都道府県および市区町村単位での指定や、任意の地点を中心とする半径○kmのエリア、といった指定ができます。Yahoo!広告の場合は、都道府県および市区町村単位での設定のみ可能です。

キーワードのマッチタイプとは何ですか?

「ユーザーの検索するキーワードと広告のキーワードがどれだけ関連性をもっていれば広告を表示させるか」を決める基準のことです。

キーワードマッチタイプには、以下の3種類があります。

  • 部分一致
  • フレーズ一致
  • 完全一致

部分一致

ヒットする語句の範囲が最も広いマッチタイプです。

類義語や関連語などを含め、キーワードに関連性のある語句で検索された場合に、広告が表示されます。

より多くの検索キーワードに対して広告を表示させられるため、キーワード選定にかける時間を節約したい場合や、より反応のいいキーワードの見当をつけたい場合などに使うと効果的です。

以下は「部分一致」での設定キーワードと、実際の検索でヒットする検索語句の一例です。

設定キーワード ヒットする検索語句(例)
リスティング広告 運用 検索連動型広告 売上につなげる方法

フレーズ一致

指定したキーワードと完全に一致するフレーズや、その前後に他の語句が含まれるフレーズで検索された場合に、広告が表示されます。

ヒットする語句の範囲は、3つのマッチタイプの中でちょうど中間にあたります。

以下は「フレーズ一致」での設定キーワードと、実際の検索でヒットする検索語句の一例です。

設定キーワード ヒットする検索語句(例)
リスティング広告 運用 会社 目黒区 リスティング広告 運用

なお以前は「絞り込み部分一致」という、部分一致とフレーズ一致の中間にあたるマッチタイプも存在していましたが、2021年2月より、フレーズ一致に機能が統合されました。

完全一致

指定したキーワードとまったく同じキーワードで検索された場合にのみ、広告が表示されます。ヒットする語句の範囲は、3つのマッチタイプの中で最も絞られます。

以下は「完全一致」での設定キーワードと、実際の検索でヒットする検索語句の一例です。

設定キーワード ヒットする検索語句(例)
リスティング広告 運用 リスティング広告 運用

活用のコツに関する質問

広告運用を開始された後のお客さまからいただく質問について解説します。

キーワードはどのようにして選べば良いのですか?

大きく分けて、以下の3ステップでキーワードを選定します。

最初に、軸となるキーワードをピックアップします。

商品・サービスのジャンルや機能・ベネフィットをひと言で言い表すキーワードを選びます。

リスティング広告のキーワードは、実際の広告運用結果を分析しながらブラッシュアップしていくものなので、始めから絞りすぎるよりも、できるだけ多くの候補をピックアップすることをおすすめします。

軸となるキーワードが決定したら、その語句にかけ合わせるキーワードをリストアップします。

かけ合わせるキーワードは、「ラッコキーワード」などのツールを使うと効率的に探せます。

対象とする顧客のニーズや商品・サービスの特徴に合わせて、キーワードを精査していきます。

自社の商品・サービスが競合の商品・サービスとどのように違うのか、対象顧客がどういったフレーズで検索するのかなどを意識すると、うまく精査できます。

キーワードの選び方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

【ノウハウ公開】コンバージョンが取れるリスティング広告のキーワード選定

どのようなときに利用すると効果的なのですか?

ユーザーの多くは、「知りたい」「買いたい」「どこかへ行きたい」「何かをしたい」と思ったタイミングで検索をおこないます。

つまり、何かしらの行動を起こしたくて検索をおこなっているといえます。

よってリスティング広告は、「自分の抱えている課題を解決するためのサービスを申し込みたい」「自分の願望を叶えてくれる商品を買いたい」といったユーザーの行動を促進するために用いると効果的です。

成果を上げるためのポイントは何ですか?

リスティング広告の出稿開始後、成果を上げるためには、以下の3点を中心に広告をチェックするとよいでしょう。

メインキーワードで検索した際に、自社の意図した掲載ができているか

実際の検索画面で軸となるキーワードを検索し、自社の広告の掲載位置を定期的に確認します。

実際の検索結果画面を確認する必要がある理由は、広告管理画面上の平均掲載順位と実際の掲載順位は異なることもあるためです。

見込み顧客にとって訴求力の高いキーワードで上位掲載できているか

成約に至る確率の高いユーザーがよく検索するキーワードや、より購買意欲の高いタイミングで検索するであろうキーワードで上位表示できているかを確認します。

より重要なキーワードを狙って上位掲載を目指しましょう。

広告の質は高いか

広告の表示順位やクリック単価は、広告の品質によっても変化します。

ユーザーにとって有益な広告になるよう、広告に表示する情報や、広告がリンクしているページの内容について、常にブラッシュアップを続ける必要があります。

リスティング広告の成果を上げるためのポイントについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

リスティング広告の効果を良くするポイントを課題別に改善例付きで解説

まとめ

今回は、リスティング広告の運用を検討されている方からのお問い合わせや、クライアントさまからいただく質問の中から代表的なものを10個取り上げ、簡単に回答しました。

この他にも、弊社ではさまざまなお問い合わせに対応しています。

リスティング広告について何もわからなくて導入を躊躇している、という場合でも、ぜひお気軽にお問い合わせください。