リスティング広告の費用相場と失敗しない予算の決め方

検索結果画面上に自社の伝えたい情報を掲載できるリスティング広告は、Web完結で簡単に導入でき、かつ、多くのユーザーにリーチ可能なWeb広告手法です。

ただ、費用の相場や予算の決め方についてよくわからず、広告運用に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。

事実、弊社がいただくお問い合わせの中でよく耳にするのが、「リスティング広告にはどのくらいの費用がかかるのか見当がつかない」というお声や、「リスティング広告の予算を決める方法を知りたい」といったお声です。

 

今回は、リスティング広告を運用する際に必要な費用とその決まり方、また、広告予算の決め方や広告の費用対効果を高めて広告費を抑えるためのポイントを解説します。

ぜひ貴社の広告運用にお役立てください。

 

なお厳密な定義としては、「リスティング広告」とは「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の総称です。

ただ、「検索連動型広告」のみをリスティング広告と表現するケースも多いため、本記事では便宜的に「リスティング広告」と「検索連動型広告」は同義として扱います。

リスティング広告にかかる費用の内訳

リスティング広告の運用にかかる費用は、大きく以下の2つに分けられます。

  1. 広告費
  2. 広告代理店への依頼費用(※広告代理店に依頼する場合のみ)

それぞれ詳しく解説します。

1.広告費

リスティング広告における広告費とは、GoogleやYahoo!といった広告媒体に支払う費用のことです。

たとえば新聞に広告を出す場合には、新聞社に対して広告費を支払う必要がありますが、

リスティング広告でも同様なことがいえます。

リスティング広告の広告費は、基本的に以下2つの仕組みが組み合わさって決まります。

  1. クリック課金制
  2. オークション制

それぞれカンタンに解説します。

【仕組み1】クリック課金制

表示された広告がクリックされる度に費用が発生するという仕組みです。

リスティング広告は、検索キーワード(検索語句)に応じて、検索結果の上部に表示されますが、単に表示されただけでは広告費は発生しません。

表示された広告をユーザーがクリックして初めて、広告費がかかります。

つまり、リスティング広告における広告費は、自社が設定したサイトにユーザーが訪れて初めて発生するのです。

なお、ユーザーが誤ってクリックしてしまったと考えられる場合や、いたずら目的でクリックしたと考えられる場合は、広告費用は発生しません。

たとえば、以下のようなクリックは無効として扱われてカウントされないため、安心して広告を出稿できます。

  • 明らかに意図的と思われるような手動クリック
  • ソフトウェアなどによる自動クリック

そして、1回のクリックあたりにかかる広告費を「クリック単価(CPC:Cost Per Click)」と呼びます。

この「クリック単価」を決めるための仕組みが、次に説明する「オークション制」です。

【仕組み2】オークション制

「クリック単価(CPC)」は、同じ検索語句に対して、広告を出品した広告主同士での「オークション形式」で決まります。

つまり、人気のキーワードであれば、その分クリックごとの単価が上がる仕組みになっているのです。

ただし、1回のクリックに対して支払う金額の上限は、広告主側で設定できます。

つまり、オークションの結果、自社が支払える金額を超えた場合には、入札を回避できます。

 

一方で、上限単価を安く設定すればするほど、オークションを回避する回数が増えるため、表示される回数が少なくなってしまいます。

広告費の思わぬ高騰を事前に防ぎつつ、なるべく機会損失を減らすために、上限クリック数は慎重に設定する必要があります。

 

なお、クリック単価の計算方法や調整方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

リスティング広告のクリック単価(CPC)の最適な調整で費用対効果を最大化

2.広告代理店への依頼費用(※広告代理店に依頼する場合のみ)

リスティング広告は、自社で運用するほかに、広告代理店に運用を依頼するケースもあります。

自社での運用経験が少ない場合や、リソースに制限がある場合などは、プロに依頼することでより効果を出しやすくなり、トータルで考えると費用対効果を高められるでしょう。

広告代理店に運用を依頼する場合は、先ほどご説明した「広告費」だけでなく、広告運用の代行にかかる費用も別途必要です。

依頼費用の決まり方は、大きく以下の3種類です。3つのうち2つもしくは3つを組み合わせているケースもあります。

  1. 運用費率型
  2. 固定報酬型
  3. 成果報酬型

想定外の支出が発生しないよう、依頼前に広告代理店側にしっかり確認しておくことをオススメします。

【パターン1】運用費率型

広告費に対して一定の割合で運用費が発生するパターンです。

Web広告代理店においては、運用額の20%が運用費として請求されるケースが多いです。

広告費の額に応じて、運用費率が下がるケースなどもあります。

【パターン2】固定報酬型

広告費に関わらず、一定の費用が運用費として請求されるパターンです。

電気やガスの基本料金のように、まったく運用していない場合でも発生します。額は依頼先によってまちまちです。

【パターン3】成果報酬型

広告によってもたらされた売上額などを基準に、成果に応じて報酬が請求されるパターンです。

成果指標をしっかりと定め、納得できる基準になっているかを確認しておく必要があります。


ここまで、リスティング広告を運用するためにかかる費用について解説しました。

続いて、失敗しない広告予算の決め方を解説します。

失敗しない広告予算の決め方

リスティング広告を運用するためにかかる費用について理解できたとしても、いざ自社で広告を出そうとすると、どのような観点で予算を設定すればよいのか悩むものです。

リスティング広告は上手に運用すれば高い費用対効果を期待できますが、当てずっぽうで予算を設定するなどしてしまうと、かえって費用対効果が悪くなってしまう可能性も十分にあります。

そこで、リスティング広告の予算を設定する際によく用いられる方法として、以下2つの考え方をご紹介します。

  1. 目標とする利益額をもとに決める方法
  2. 平均クリック単価をもとに決める方法

なお、ここからの説明では、以下4つの用語が登場します。

いずれも、Google Analyticsなどの分析ツールや、Google広告の管理画面から確認可能です。

コンバージョン(CV) 広告をクリックしたユーザーが、商品・サービス等を申し込むこと。

英語でのつづり(Conversion)を略して「CV」と呼ばれることもあります。

コンバージョン数(CV数) コンバージョンの数。

購入や申込1件ごとに、コンバージョン数1件とカウントします。

コンバージョン率(CVR) 広告の全クリック数に対するコンバージョン数の割合。

英語でのつづり(Conversion  Rate)を略して「CVR」と呼ばれることもあります。

Webマーケティングの世界では、コンバージョン率の平均は約1%と言われています。

コンバージョン単価(CPA) 1件のコンバージョンを得るためにかかる広告費のこと。

英語でのつづり(Cost Per Action)を略して「CPA」と呼ばれる ともあります。

【決め方1】目標とする利益額をもとに決める

広告経由で確保したい利益額を決め、そこから逆算して広告費の予算を決める方法です。

広告費を決めるために、商品・サービスの販売価格と確保したい利益額から「目標CPA」を算出してみましょう。

計算式は以下のとおりです。

「目標CPA」=「販売価格」-「必要経費(原価や送料など)」ー「確保したい利益」

 

たとえば、販売価格が50,000円のバッグを販売するためにリスティング広告を出すとします。

バッグの製作原価や送料が合計で20,000円かかり、確保したい利益は10,000円だとすると、目標CPAは以下のように計算できます。

目標CPA=販売価格(50,000円 – 必要経費(20,000円)- 確保したい利益(10,000円)=20,000円

このケースでの目標CPAは20,000円となりました。

つまり、CPAが20,000円以下であれば目標とする利益額を達成できるということです。

 

では、その場合の広告予算を計算しましょう。

広告予算を算出するには、先ほど計算した「目標CPA」に加え、「目標コンバージョン数(広告経由でどのくらいのコンバージョン数を獲得したいか)」を決める必要があります。

たとえば、1か月で30個のバッグを売りたいとすると、月の広告予算は以下のようになります。

広告予算=目標CPA(20,000円)×目標コンバージョン数(30個)=600,000円

今回はBtoCの有形商材であるバッグを例にしましたが、業種・業態にかかわらず、基本的な考え方は同じです。貴社のビジネスに当てはめて計算してみてください。

【決め方2】平均クリック単価をもとに決める

目標とする利益からではなく、クリック単価から広告予算を決めることもできます。

クリック単価とは「1.広告費」でも説明したように、1クリックあたりの費用のことです。

【決め方1】が利益ベースでの考え方だったのに対し、こちらはコストベースでの考え方だと言えます。

Googleが提供するツールである「キーワードプランナー」を用いれば、各キーワードにおけるクリック単価の相場を確認できます。

広告予算の基準となる「平均クリック単価」は、自社が広告出稿する全キーワードにおけるクリック単価の相場を平均すると算出できます。

業界や業種によってクリック単価の相場は異なるため、自社の狙っているキーワードにおける数値をキーワードプランナーで必ずチェックするようにしてください。

 

ここで、平均クリック単価が100円だったと仮定して、広告予算を算出してみましょう。

平均クリック単価が100円なので、目標クリック数(月に何回クリックされたいか)を決めれば、広告予算が算出できます。

目標クリック数は、目標コンバージョン数から決定できます。

平均的なコンバージョン率は約1%とされているため、たとえば1か月に30件のコンバージョンを獲得したい場合、目標クリック数は以下のように計算できます。

目標クリック数=目標コンバージョン数(30件)÷平均コンバージョン率(1%)=3,000回

 

よって、この場合の広告予算は以下のように計算できます。

広告予算=平均クリック単価(100円)×目標クリック数(3,000回)=30,000円

 

繰り返しにはなりますが、平均クリック単価は業種・業態によって異なりますので、貴社が広告出稿するキーワードにおける平均単価を必ず確認するようにしてください。


ここまで、広告予算の決め方を2パターンに分けて解説しました。

最後に、広告費を抑えて費用対効果を高めるために意識していただきたいポイントを5つ解説します。

広告費を抑えるためのポイント

広告費を抑えるために意識していただきたいポイントは、大きく以下の5つです。

  1. 除外キーワードを設定する
  2. マッチタイプを上手に活用する
  3. 競合の少ないキーワードで出稿する
  4. 広告やランディングページの品質を上げる
  5. 上限金額を決めておく

それぞれ詳しく解説します。

【ポイント1】除外キーワードを設定する

リスティング広告では、検索キーワードごとに広告を表示するか否かを設定できます。

そのため、クリックはされるがコンバージョンにつながらないキーワードで検索されたときには広告を表示しないようにすることで、無駄な広告費を減らすことが可能です。

このように、広告を表示しないように設定したキーワードのことを「除外キーワード」と呼びます。

弊社デジタルチェンジでは、定期的にキーワードの精査をおこない、各キーワードが成果に貢献しているか否かを把握するようにしています。

そのため、コンバージョンにつながらないキーワードを除外して広告配信を進められます。

【ポイント2】マッチタイプを上手に活用する

除外キーワードを設定するのとは別に、「マッチタイプ」をうまく使い分けて広告費を抑えることもできます。

「マッチタイプ」とは、「ユーザーが検索するキーワードと設定したキーワードがどれだけ関連性をもっていれば広告を表示させるか」を決める基準のことです。

マッチタイプの種類と大まかな特徴は、以下のとおりです。

部分一致 類義語や関連語を含め、指定したキーワードに関連する語句で検索された場合に広告が表示される。
フレーズ一致 指定したキーワードと完全に一致するフレーズや、その前後に他の語句が含まれるフレーズで検索された場合に広告が表示される。
完全一致 指定したキーワードとまったく同じキーワードで検索された場合にのみ、広告が表示される

それぞれのマッチタイプにはメリット・デメリットがあるので、貴社の広告に最もマッチしたタイプを選ぶ必要があります。

たとえば、「部分一致」に設定しているキーワードは、より多くの検索キーワードでヒットするため、多くのユーザーにリーチできる一方、結果的に成果につながりにくいキーワードでも広告が表示されてしまうことがあります。

デジタルチェンジでは、各キーワードの成果測定に基づき、適切なマッチタイプを選択しています。

「除外キーワード」の設定と組み合わせて、「部分一致」であっても効果的なキーワードで広告を配信できるように調整することも得意としています。

【ポイント3】競合の少ないキーワードで出稿する

検索語句には「よく検索されるキーワード」と「比較的あまり検索されないキーワード」とがあります。

前者は「ビッグキーワード」、後者は「ロングテールキーワード」と呼ばれます。

一般的には、ビッグキーワードの方が多くのユーザーにリーチしやすいため、 多くの広告主がオークションに参加します。そのため、クリック単価は高くなる傾向にあります。

一方のロングテールキーワードは、表示回数が少ないため、オークションに参加する広告主も少なく、クリック単価は低くなりやすい傾向にあります。

実は、こうしたロングテールキーワードの中には、表示回数こそ少ないものの、高いコンバージョン率と低いクリック単価を実現できる「コストパフォーマンスの高いキーワード」も存在するのです。

デジタルチェンジでは、ビッグキーワードだけでなくロングテールキーワードにもリーチするよう設定することで、コストパフォーマンスの高いキーワードを見つけ出し、広告の費用対効果を高めるようにしています。

【ポイント4】広告やランディングページの品質を上げる

リスティング広告の表示順位を決める重要な指標として「品質スコア」があります。

これは検索エンジン側で内部的に算出されている値で、キーワードや広告、ランディングページの品質を表す指標です。

品質スコアが高いほど、より安いクリック単価で広告を表示されることが可能です。

品質スコアを改善するには、さまざまな手段があります。

たとえば、検索語句とランディングページとの関連性を高めたり、より訴求力の高い広告文に変更して広告のクリック率を改善したりといった方法です。

デジタルチェンジでは、ユーザーが潜在的に抱えているニーズに訴えるようなフレーズや、競合と比較した際により訴求力の高いフレーズを考案し、キーワードや広告テキストに追加しています。

なお、品質スコアをはじめとする、広告の表示順位を決める仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

リスティング広告の費用や掲載順位が決まる仕組みを解説

【ポイント5】上限金額を決めておく

リスティング広告に限った話ではありませんが、経営資源を投入する際には「どの程度までなら経営資源を使ってもよいか」という撤退ラインをあらかじめ定めておく必要があります。

リスティング広告の場合、撤退ラインは「上限金額」という言葉で表現できます。

上限金額を設定していない場合、効果が出ているからといって広告予算を投入しすぎてしまうと、取引先への支払いや従業員への給与・設備投資などに使うためのキャッシュが不足してしまう可能性があります。

もっと悪いケースでは、効果が出ていないにもかかわらず予算を投下しつづけてしまうという事態も十分考えられます。

予算の設定方法は「失敗しない広告予算の決め方」で説明したとおりです。

予算設定時点で見込んだリターンが得られていない場合には、広告戦略を見直すのが賢明な判断だと言えます。

弊社デジタルチェンジでは、広告の費用対効果を測るのはもちろんのこと、予算の組み方についてもアドバイスをしています。

リスティング広告の配信を通じて貴社のビジネスが前進できるよう、最大限のサポートをおこないます。

まとめ

本記事では、リスティング広告を出稿するにあたって必要な費用や、広告予算を決める方法、さらに、広告費を抑えて費用対効果の高い広告出稿をおこなうためのポイントを解説しました。

本記事が貴社のリスティング広告出稿の参考になれば幸いです。

また、弊社デジタルチェンジでは、これまでに培ってきたリスティング広告運用のノウハウを活かし、費用対効果の高い広告運用をサポートしています。

ご相談はもちろん無料で承っていますので、ご不明な点や不安なことがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。