結果を出すためのディスプレイ広告の費用目安はどれぐらい?

Webマーケティングの手法のひとつに、ディスプレイ広告が挙げられます。アプリ上やWebサイトの広告枠に表示される広告で、リスティング広告と同様、攻略すべき手法だといえるでしょう。ここでは、そんなディスプレイ広告の費用を算出する方法や結果を出すための考え方について解説します。

そもそもディスプレイ広告とは

ディスプレイ広告とは?

そもそもディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上の広告枠に表示される広告のこと。バナー広告がディスプレイ広告の代表例として有名です。バナー広告とは、画像形式の広告で、業界を問わず各企業や団体から利用されています。

ディスプレイ広告は画像だけでなく、動画やテキストなどさまざまな形式で表示することができ、興味をもったユーザーがクリックすることで任意のWebサイトに誘導できます。

ディスプレイ広告のメリットとしては、画像や動画を使用することで潜在ユーザーにアプローチできる点です。また、リマーケティング・リターゲティングが可能なため、成果を求めやすいという点です。認知拡大などの販促につなげるだけではなく、「このサービス=この会社」といったイメージづけ(ブランディング)に活用することもできます。

後述しますが、ディスプレイ広告の費用が発生する仕組みは3つあります。目指したい成果や予算によって費用を抑えながら結果につなげることもできます。

デジタルチェンジでは、ディスプレイ広告を配信する際は予算にもよりますが先ずはGoogle Display Network(GDN)から始める事が多いです。理由としては、GDNでYahoo!の配信面にも広告出稿が出来ますし、細かいターゲティングが可能なためです。

ディスプレイ広告の費用が発生する仕組み

ディスプレイ広告は少額で始められる施策としても有名です。クリック課金方式、コンバージョン課金方式、インプレッション課金方式の3種類があります。最終的に支払う広告費用は選んだ方式によって変動します。ここでは、それぞれの特徴や仕組みについて詳しく見ていきましょう。

クリック課金

クリック課金方式は、ユーザーからその広告がクリックされた場合にのみ費用が発生するものです。広告が画面に表示されていても、クリックされなければ費用が発生しないといったシンプルな仕組みです。「クリックされた総数×クリック単価」といった考え方を基に最終的な広告費用が決定されます。

「Googleディスプレイネットワーク」や「Yahoo! ディスプレイ広告」といったツールでもクリック課金制が採用されており、一般的なディスプレイ広告はほぼすべてクリック課金方式だといえます。

インプレッション課金

インプレッション課金方式は、広告が表示された場合に費用が発生します。つまり、ユーザーが広告に注目したかどうか(広告がクリックされたかどうか)に関係なく、ページに表示された広告に対して費用を支払います。

費用相場は、10~500円/1,000回ほどといわれており、比較的費用を抑えられるというメリットがあります。とはいえ、広告の表示単価は検索エンジンが独自に設定するため、広告費用にいくら予算を割けばいいのかを事前に把握することはできません。

コンバージョン課金

広告運用で達成したい成果や最終目標のことをコンバージョンといいます。具体的には、商品やサービスが購入されたり、問い合わせや資料のダウンロード数、会員登録数が増加したりといったことです。広告内容や目的によって達成するべきコンバージョンの種類は異なります。

コンバージョン課金方式の場合、コンバージョンが発生した時点で費用が発生します。上の2つの方式と異なるのは、広告が表示されたりクリックされたりすることで費用が発生するわけではない、という点です。また、コンバージョンを達成した場合にかかる金額を広告主が自由に設定できる点も特徴です。

コンバージョン課金を適用できる要件は、大きく分けて下記の3つです。

  • ディスプレイキャンペーンまたはスマートディスプレイキャンペーンを使用していること
  • 過去30日間に100件以上のコンバージョンがあること
  • コンバージョンの9割以上が、ユーザーがクリックしてから7日以内に達成したコンバージョンであること

コンバージョン課金は全ての広告主が対象とはならないのでご注意ください。

ディスプレイ広告に最適な費用金額はあるか

以上のように、費用発生の仕組みとしては3種類ありますが、ここで注意しておきたいのは、どの種類であっても最適な費用相場はないということです。というのも、1クリックあたりに必要な費用は変動する上、広告を運用する企業の事情や状況によって広告にかけられる費用も異なるためです。

しかし、広告主が支払うことのできる費用や、コンバージョン数、コンバージョン単価、コンバージョン率、売上の目標金額といった5つのポイントを押さえることで最適な費用に近づけていくことはできます。これらについては後述しますので、ぜひ貴社の広告運用にお役立てください。

ディスプレイ広告の費用目安

広告のCPC(1クリック辺のコスト)を比較!

ディスプレイ広告の費用目安は、ターゲティング内容にとって大きく変わるためあくまで参考値になりますが、上記を参考にしてください。

全体的にリスティングよりもディスプレイ広告の方がCPCが低くなりやすく、ターゲティング内容と業種、目的の全条件が揃えば、という前提で、リスティング広告の1/4に抑えられる場合もあります。

ディスプレイ広告の費用を考えるときのポイント

この項目では、ディスプレイ広告の費用を考えるときのポイントを5つに分けて解説します。「最適な費用金額について考えたい」といったお悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。

1クリックなどに支払うことのできる費用(例:クリック単価)

費用が発生するのは、広告が表示されたりクリックされたりしたタイミングが主です。つまり、クリック課金方式の場合は「クリックされた総数×クリック単価」で決まります。また、インプレッション課金方式の場合は「広告が表示された回数×表示単価」によって決まります。

そのため、この費用をどれだけ払えるかといった観点から大まかな費用(予算)を算出できます。

目標とする成果の数(コンバージョン数)

ディスプレイ広告の費用について検討するときは、コンバージョン数(目標とする成果の数)も参考になります。

「ディスプレイ広告を運用することでどんな成果(コンバージョン)を得たいのか」、「どれくらいの成果(コンバージョン数)を得たいのか」が決まっていれば、その件数をもとに広告の目標数値を決めることも可能です。

この場合、どの程度のコンバージョン数を獲得したいかという目標数値にクリック単価やコンバージョン率を組み合わせることで、大まかな費用が算出できます。

ディスプレイ広告費用は20万円~が目安です。誘導メインにしたい、認知させたい、などの目的によって費用は異なります。ディスプレイ広告を出したときにリターゲティングをむやみにやってしまうと、質の低いユーザーリストになりやすいので、それを防げるような予算感にすることが重要です。検索連動型広告で効率よく取れるキーワード分での予算をとり、あまりの予算をディスプレイ広告に充てることをおすすめします。リターゲティングリストが蓄積されてきたら、全体予算を上げるのか、検索連動型広告のムダを削ってディスプレイ広告に充てるのかを検討するのもよいでしょう。

デジタルチェンジでは、Google Adsの管理画面に加えて、Google Analytics、Google Marketing Platformという分析ツール、AdEbisというアトリビューション分析を行い、ディスプレイ広告が顧客の潜在ニーズを想起できているかどうかをチェックします。

その他、ディスプレイ広告を出すにあたって、その商品のブランドに相応しいところに広告が表示されているかをよくチェックすることが大変重要です。ディスプレイ広告はYouTubeにも表示されるので、紛争系など不適切な動画に広告が表示され、ブランド価値を落としてしまわないようにする必要があります。まとめサイトなど質の悪いところでコンバージョンが取れたとしても、ブランドセーフティの観点から好ましくありません。

許容できる顧客獲得単価(コンバージョン単価)

売上の増加を目標としている場合、コンバージョン単価(許容できる獲得単価)から広告の大まかな費用の算出もできます。コンバージョン単価とは、「顧客獲得単価」とも呼ばれ、成果の単価を表す数値です。

広告経由で発生したコンバージョン1回につきかかる費用(コンバージョン単価)の平均値を算出し、クリック単価やコンバージョン率、売上目標といった指標と組み合わせることで必要な費用がいくらなのか把握できます。

成果をあげられそうな割合(コンバージョン率)

コンバージョン率(成果をあげられそうな割合)をもとに、費用の目安を算出することも可能です。コンバージョン率とは、ディスプレイ広告によってどの程度の成果があげられるか、つまり、どの程度のコンバージョンの割合があるかを表す数値です。

このコンバージョン率を想定し、クリック単価や売上目標などの判断材料と組み合わせることで、必要な費用がいくらなのか算出できます。たとえば、クリック課金方式でコンバージョン数を上げることを目標とする場合、「クリック単価÷コンバージョン率×コンバージョン数」の式に当てはめることで費用が割り出せます。

たとえば、目標数値を1か月の資料ダウンロード数50件に設定し、クリック単価が120円でコンバージョン率が0.8%の場合の大まかな予算は、以下のようになります。

120÷0.008×50=750,000

つまり、月間の広告予算は75万円です。

売上の目標金額

売上を増やすことを目標に広告運用をする場合、その目標金額を指標のひとつにして費用を検討することもできます。

クリック課金方式の場合、「クリック単価÷コンバージョン率×{売上の目標金額÷コンバージョン単価}の式を使って予算を割り出せます。

たとえばクリック単価が50円、コンバージョン率が1%、売上目標金額が月額160万円、コンバージョン単価(客単価)が8,000円の場合、以下の式で求められます。

50÷0.01×{1,600,000÷8,000}=1,000,000

当然ですが、広告費用が売上目標額より下回らなければ意味がありません。また、コンバージョン率が割り出せない場合、相場である1%と仮定することで大まかな費用が算出できます。

ディスプレイ広告の費用の算出には3種類の課金方式を知っておくことが大事です。それぞれの特徴を把握したうえで、どんな成果をどのぐらい出したいのかを設定し、費用を算出しましょう。

まとめ

ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上の広告枠に画像や動画、テキストなどさまざまな形式で表示できる広告のこと。視覚的に訴えることができるため、認知度アップや販促、ブランディングなどに役立ちます。

広告がユーザーにクリックされたり、広告欄に表示されたり、実際の成果があがったりしたタイミングで広告費用が発生します。ディスプレイ広告の運用に最適な費用は決まっていません。しかし、コンバージョン数やコンバージョン単価、コンバージョン率をはじめとする5つのポイントを押さえることで最適な費用に近づけていけるでしょう。

これらの知識を活用し、ぜひ貴社のディスプレイ広告運用にお役立てください。

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